いつか土に帰る日まで。

by くり

ふしぎな話。

小学生の頃、飼っていた犬の名前は「ワナ」だった。
弟と私の間で意見がまとまらず、仕方なくワンちゃんと呼んでいたところに、近所の子たちは
「名前ないの?じゃあ名無しの権兵衛だ」と言い、ワンちゃんの「ワ」と名無しの「ナ」でワナとなった。

ワナは捨て犬だった。
前の飼い主は病気のワナを、我が家の玄関前の植え込みに置き去りにした。
母が看病し、飼うともなく我が家に住むことになった。
既に成人(成犬)だったワナは、小学生の私より地位が上と思っていたようだ。
私が毎朝散歩してあげたのに、2度も噛まれた。
気の強い性格で、どんな大きな犬にもひるまず向かっていった。
その頃、私は散歩の途中よくワナに話しかけた。気の弱い私は、学校でその頃強引なクラスメイトに
振り回された。いじめという程ではなかったけど、いやで一人でいることが一番好きだった。
ワナは迷惑そうだったけど、そんな話をしたのだった。

9~10年程前、うつ病を患っていたある日。どうしても頭痛の抜けないことがあった。
頭痛薬も効かず、気分転換に外へ出てもだめ、飲んだり食べたりしても、どんどん痛くなり、
激痛になってきた。病院へ行ったところで、出してくれる薬は同じ、他の処置のしようもない。
でも痛い。何時間も過ぎ、仕方なく寝ていた。ふと気配を感じ、目を開けると、ワナが私の右足の
あたりに坐っている。あれ?ワナと思った途端、すーっとワナは居なくなり、頭痛は消えていた。

助けに来てくれたんだね、ワナ。
と同時に、私の生きている間、もうワナは助けてくれることはないだろうと感じた。
今度会うのは、あの世だ。あの世にいく道は分からない。ワナ~って呼ぶから迎えに来てね。
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by julie9352 | 2013-03-24 14:38 | ひとりごと | Comments(2)
Commented by kimy出町 at 2013-03-26 03:06 x
なんかホンワカとなるお話ですねぇ。
やっぱ、犬ですねぇ。

ワナに会いたくなった。
沢野さんの「クロ日記」も良い本です。
お勧めです。

Commented by 落葉の物語 at 2013-03-27 23:35 x
Kimyさん、こんばんは! ありがとう。
あの世にいったら、ぜひワナに会ってください。呼べば来ますから。私がもし先にいってたら、一緒に現れます。「クロ日記」読んでみよう。